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ESにおける学生時代頑張ったことの書き方-例文付きで解説

ESにおいて必ず回答を求められる「学生時代頑張ったこと」。

「ガクチカ」なんて略称ができるくらい、就活界隈ではメジャーとなっている鉄板の設問ですが、採用担当のツボをおさえた回答をできている方は少ない印象です。

 

まだ「学生時代頑張ったこと」を書いたことがない
学生時代頑張ったことを書く時のポイントが知りたい

 

上記のような就活生に向けて、この記事ではESにおける学生時代頑張ったことを解説します。例文付きで良い書き方なるものを解説していますので、ぜひ参考にしてください。

 

higma
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まずは書く上でのポイントから、きちんとおさえていきましょう。

 

ESで学生時代頑張ったことを書くポイント

ESにおける「学生時代頑張ったこと」の設問に回答する上で、押さえておきたいポイント。それは応募先企業が求めている人材像に、しっかりとあてていくということです。

「良い文章を書けばきっと人事は評価してくれるはず」「A社の選考に通過したESだから他でも通用するでしょ」などと過信するのはやめましょう。

というのも、企業によって求めている人材像は結構と違うから。試しに異なる業界であるサントリーと伊藤忠商事を比較してみましょう。

 

サントリー「求める人物像」

私たちが求める人材像の基本は、まず何より「誠実」であるということです。誠実さに欠ける人は、周りから信頼されず成長もできません。仕事をする上では、自らの使命を一つひとつ、誠意を持ってやり遂げることが大事。コミュニケーション力や対応力などいろんなものは、すべて誠実さがベースにあってこそ身についてくるものです。だからこそ面接では一番にそこを見ようと思っています。
その上で、物事の変化がますます激しくなるこれからの時代に向けて、「課題を探求する力」を備えた人が望ましいですね。現場に押し寄せる変化の波に対し、ただ指示を待っているだけの姿勢ではダメ。営業であれ商品開発であれ、好奇心を持って課題を発見し、最前線から物事を変えていこうとする気持ちがあれば、新たな価値を生み出す面白い発想が次々と湧いてくるものです。

 

伊藤忠商事「求める人物像」

新たな仲間を探す一期一会の採用活動の中で、私たちは
自分の信念をツラぬき、口だけではなく行動で示す人、
常識や固定概念を壊し、道なき道を切り拓く人、
アオくさくて笑われてしまうような、でっかい夢に情熱を燃やせる人に
出会いたいと思っています。

 

いかがでしょうか。サントリーは「誠実さ/課題を探究する力」を、伊藤忠商事は「行動力/開拓力/情熱」を求めているようですね。

「誠実さ」は面接の最中に態度で感じさせる物なので、サントリーでは「独自の視点で課題を発掘した経験」が響きそうです。伊藤忠商事では、「疑問を感じていた負の慣習を壊し改善した経験」「先頭に立って周囲を率いた経験」などが良いかなと。「情熱」は面接中に態度に見せる感じで。

 

higma
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一見どこの企業も似たような素養を求めていると思いがちですが、よくよくみてみると訴求すべき内容は少しずつ違いますよね

 

「良い経験だから大丈夫」「良い文章だから受かるはず」というシーズ思考(良いモノをつくれば消費者は必ず買ってくれるだろうのような思考のこと)は捨てること。

「志望企業はどんな企業で、どのような情報を求めているのか」をきちんと分析した上で、相手のニーズに応えられるようなESを書くことが「学生時代頑張ったこと」を書く上でのポイントです。

 

higma
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ESでもマーケティングのノウハウをゴリゴリいかしていきたいですね

 

また、ただ事実を述べるだけではなく、みなさんの「こだわり」が感じられる内容にすることも重要。よくあるのは「**を頑張った。**という課題があったから**をした。その結果**を得られた」みたいな内容ですが、これだと不十分です。

というのも、淡々と解決した課題を述べる文章だと、その課題のインパクトの強さによってESの評価が左右されてしまうから。大概の学生はそんな大きなインパクトある経験をしていないので、「よくあるESのひとつ」で終わってしまいます。

重要なのは、ESを通してみなさん自信の人間性を伝えていくということ。状況を述べるのではなく、「なぜあなたはその状況を課題だと感じたのか」「課題解決にあたってどのような思いで臨んでいたのか」など、みなさんの個性が感じられる内容にしましょう。

学生時代頑張ったことを書く時のポイント

応募先企業が求める人物像にあてていくこと。人間性が伝わる文章にすること

 

学生時代頑張ったことのES書き方

前段が長くなってしました。ここからは「学生時代頑張ったこと」をESで実際につくるときの書き方について。ESの書き方は大きく分けて下記3ステップです。

 

  1. 何を書くべきか戦略を立てる
  2. PREP法に則って骨子をつくる
  3. 選考を受ける中でブラッシュアップしていく

 

higma
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詳しく解説します

 

①何を書くべきか戦略を立てる

前章(学生時代頑張ったことを書く際のポイント)でも解説したように、いきなりESを書き始めるのではなく、何を書くべきか戦略を練ることから始めましょう。観点としては2点。

 

  • WHO:相手は誰か?
  • WHAT:何を言えば良いか?

 

WHO

繰り返しにはなりますが、ES提出先の企業が「学生に求める要素」を知ることから始めましょう(WHO)。

第一にチェックすべき情報源は「企業の公式情報」です。採用HP内に紹介されている「求める人物像」は絶対に見逃せません。ただ、企業によっては明確に記載されていないこともあります。そのような場合は「人事部長インタビュー」のような記事を探し、ヒントを引っ張り出しましょう。

 

higma
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3~4年前の記事とかだとちょっと古いです。就活メディアにも「**社が求める人物像」みたいな記事でまとめられているかと思いますが、古い一次情報をベースにまとめている可能性がありますので、最新の一次情報である「公式採用HP」のチェックは必と言えます

 

WHAT

WHOのフェーズで企業の求める人材像・要素が抽出できたら、どの要素をESで表現してくべきかを検討します。

企業が評価してくれる要素は理解できたかと思いますので、みなさんが持ちうる資質のなかで当てはまりそうなものをピックアップしてください。先ほどの伊藤忠商事の例で行くとこんなかんじ。

 

伊藤忠商事は「固定概念や常識にとらわれず、道なき道を切り拓く」が大事って言ってたな..自分はゼロベースでよく物事を考えて新しいものを提案するきらいがあるからアピールできるかも

 

なかなかここまで綺麗にハマることは少ないかもしれませんが、だいたいこんなかんじ。その上で、その資質をうまく表現できる学生時代の経験・シーンを選びます。こんなかんじで。

 

「固定概念や常識にとらわれず、道なき道を切り拓く」の経験か..やっぱり体育会**部の3年で提案してみた**ゼミとの連携を通した健康管理スキームかな。あのときコーチを説得するのが大変で苦労したなあ。そのシーンとかはうまいこと自分の強みを表現できるかも

 

ここまでできたら一旦戦略パートは終了です。なお、自己分析で経験や強みを言語化・棚卸できていないとここで躓きます。自分の強みがわからない、当てはまる経験がないという方はまず自己分析に取り組みましょう。

 

 

②PREP法に則って骨子をつくる

学生時代頑張ったことを書く上で、次にやるべきことは「どのように書くべきか」を考えること。良い経験をしていても、その内容を正しく・魅力的に伝えることができれば評価されません。

そこで最もシンプルでわかりやすいPREPに則ってESの骨子をつくることをおすすめします。

 

PREP法ってなに?

 

PREP法はPoint(結論・要点)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(結論・要点)の順に文章を書く方法のこと。

ダラダラと状況を書かれるよりも、「まず何を頑張ったのか」「どうして頑張ったと言えるのか」「当時の状況」「まとめ」の順に書く方が、文章の全体像が掴みやすいものです。

まずは下記フレームに当てはめながら、ES全体の骨子をつくると良いでしょう。

 

PREPのフレーム記入例

  1. 学生時代頑張ったこと・・
  2. 頑張ったと言える理由・・
  3. 当時の状況・・
  4. まとめ・・

 

①・②・④の文量は1文程度で十分です。話のメインは③(当時の状況)になると思うので、ここをボリューミーにしましょう。

当時の状況を書く時は、背景(どういう状況)、問題(なにが問題)、課題(解決の糸口)と解決策(どうやって解決したか)・重点ポイント(どこで苦労したか・何を意識したか)の要素が必要です。

上記を実践した事例はこんなかんじ。

 

伊藤忠商事に提出するESフレーム例

頑張ったこと体育会での健康管理スキーム提案
頑張ったと言える理由骨の折れる交渉をやりとげたから(コーチ・ゼミ)
当時の状況(背景)伝統ある**体育会では、監督コーチ先輩の命令は絶対。基本的にトレーニング方は昔のものを踏襲・監督が決めるルール以外は余計なものという考え方。

(問題)結果として部員の怪我率UP。戦績は低下し新進気鋭の大学に負けが連続。ただ、みなこれまでのトレーニングを量を増やして解決しようとするのみ。

(課題)科学的な手法を取り入れたトレーニングメニューを導入すること。他チームの話やスタンフォード大の成功事例などを見ていて気がついた。

(解決策)**を研究しているゼミとの連携。データドリブンなメニュー開発など。

(重点ポイント)練習量こそ正義、という主張の監督陣交渉。初めは提案すら受けてもらえない。なまけいるとさえ言われる。話のわかるコーチ一名を味方につけ、データや資料を作成し監督陣内に情報をいれてもらい、トライアルでの実施に漕ぎ着ける。3ヶ月単位で成果計測し日々改善。結果として怪我率1.5割DOWN。正式導入へ。

まとめ「前例にとらわれない思考」の重要性を学ぶ。やりとげられたことで自信につながった。

 

こんな経験ができる学生はほぼいないと思いますが、まとめるとしたら上記のようなイメージ。あとは前後の文章が自然に繋がるように接続詞を足したり、文字数制限に合わせて余計な箇所を省いたりするだけでOKです。

 

③選考を受ける中でブラッシュアップしていく

ステップ2までで「学生時代頑張ったこと」は書き終えられていますが、ES制作はまだまだ終わりません。選考を受ける中で適宜ブラッシュアップしていくことが求められます。

というのも、ES通過後に面接を何度か経験するなかで、「もっとESでこういう書き方をしていればよかった」と反省点が見つかってくるから。

たとえば、「もっと**な話がしたかったのに面接でつっこまれずアピールできなかった」だったり「ESに書いた経験はちょっと話しづらかった」だったり。

ESは書類選考で通過したら用済みというわけでもなく、面接で話のフックとなる重要なものなので、「面接で狙ったアピールがしやすい文章」をつくることを意識しながら、日々ブラッシュアップしつづけることをおすすめします。

 

higma
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話のフックづくり系の話は【フックを意識せよ】ESにおける評価ポイントと文章のコツを解説!で解説しているのでこちらも参考にしてください。

 

ES学生時代頑張ったことを攻略しよう

以上、この記事ではES「学生時代頑張ったこと」における書き方を紹介してきました。改めて内容をおさらいしておきます。

まず重要なのは「戦略をたてること」です。提出先の企業が何を求めているのかを正しく把握した上で、アピールする要素を選定しましょう。

戦略が立てられたあとは「PREP法に則って書くこと」が効率的です。結論→理由→具体例→まとめの4カテゴリに分けて経験をまとめると、理解されやすい文章になります。

また、面接などの選考を受けるなかで「もう少しこう表記した方が良い」などと反省点が見えてきますので随時内容をブラッシュアップして選考通過率をあげるために継続して努力をする必要があります。

 

higma
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以上が学生時代頑張ったことに関するESの書き方でした

 

サクシューではほかにも自己分析方法やWEBテスト突破方法などを解説していますので、ぜひ参考にしてください。それでは。

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マスコミ業界で磨耗している20代社会人。 就活では総合商社・外資IT・外資コンサル・日系コンサル・飲料メーカーから内定獲得。日系大手企業の内定を、最小の努力量で獲得するためのミニマルな就活メディア「サクシュー」を運営しています。
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